吉田誠〜空飛ぶおやじのスローライフ

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<<   作成日時 : 2015/06/06 23:25   >>

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バターが品不足になり、国が緊急輸入を決めましたよね。
バターの中に、まさか日本農業政策の矛盾がつまっているとはみんな思ってもみなかったのではないでしょうか。

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品不足の理由は、バターの原材料になる国内の生乳生産量の減少(2014年1.6%減)により、バター原材料にまわされる生乳量が減ったからです。
何故、生産量が減少したのかというと、搾乳牛の病気が流行したこともありますが、酪農家の廃業・離農による減少が大きな理由です。(2014年までの10年間で35%減少)


では、何故、酪農家が減少しているのかというと、もちろん儲からなくなったからです。
では、何故、儲からないのか。それは、生産費の45%を占める飼料価格が上昇し高とまり状態にあることが一番大きな理由です。
何故、飼料価格がここ数年上昇したのか。天候による米国の不作、世界的な需要の伸び、為替の円安シフトなどが理由としてあげられます。(この春から少し下落していますが)

じゃあ、国内生産量が減少したのなら、輸入すれば良いじゃないかと思うでしょうけれど、そうはいかないのです。
実は乳製品は国家貿易で、民間貿易ではないのです。
国内の乳製品は、高い関税で守られており、輸入についても年間7千t程度の枠内で国が輸入量を決る仕組みになっています。(ちなみに、国内生乳の価格は、乳製品メーカーの団体と酪農組合の上部組織との話し合いで決められる仕組みになっています。生産者が自由に売れない仕組みです。(最近ほんの一部は売れることになりました。自由に売ったりすると組合が飼料を売ってくれないなど不当な圧力がかかることも、かつては?ありました。))
こうやって、小規模な酪農家を保護し続けて来たのですが、それも限界をとっくに越しているというのが現状です。

ここまでの話だと、仕方ないなと思ってしまうのですが、実はこの背景に日本の酪農家が困窮してしまった本当の理由が隠されているのです。
日本の酪農家は、国やJAの薦めもあって、かつての放牧による牧草などの粗飼料から穀物で作られる栄養価の高い濃厚飼料育成へと切り替えて来ました。

一頭当たりの搾乳量を増やすため、牛さんたちは狭い牛舎に閉じ込められ、黙々と配合飼料を食べるブロイラーのような生活をするようにになってしまったわけです。(運動不足解消のためにトレーニングジムのように永遠と円形ウオーキングマシンを歩かされたりしている施設もあります(*^^*)馬鹿高い施設ですが、これにも補助金が出ています。)
昔は田舎に行くと、小さいながらも牛を放牧している牧場が見られましたが、最近はほとんど見られないのは、こういうわけなんです。

ちなみにJAは配合飼料を酪農家に販売し、施設投資のための資金を融資し、収益をあげて来ました。ここでも、酪農家は困ってもJAは困らないという構図が続いて来たわけです。(不良債権の問題は大変そうですが。)

トウモロコシなど栄養価の高い濃厚飼料は、大半を輸入に依存しています。
その結果、日本の飼料の国内自給率、自家供給率とも大幅に減少し、完全な輸入依存型になってしまいました。
こうした構造的な問題、政策の破綻、制度の疲弊が、前述したすべての理由の背景にあるのです。

いま、国や研究機関では、放牧型への再転換や粗飼料率を上げても栄養価が低くならない牧草の開発などの取り組みが進められています。また、民間では濃厚飼料の国内生産への取り組みも始まっています。もちろん遅きに失した感はあるのですが。
これまでのように、小規模な酪農家の保護ではなく、小規模酪農家を世界との競争にも打ち勝てる経営規模、経営スタイルへと育成することをめざして、あらゆる取り組みをすべきだと思います。保護ではなく、転換と強化が求められているのです。
もちろん、酪農家に経営の自由を与えながらの話なのですが。

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