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zoom RSS 機能性野菜って?

<<   作成日時 : 2014/07/13 22:51   >>

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最近、機能性野菜の生産販売に関する相談も増えて来ました。
ブームなんですかね(^_^;)

「機能性野菜」には明確な定義はありません。
「健康食品」と同じく、科学的根拠も法的根拠もない何やら曖昧な用語なんですね(*^^*)
要は、消費者の購買意欲を煽るためにつくり出された言葉の一つで、
いわゆるマーケティング上つくり出された用語なんですね。

この機能性野菜は大きく二つに区分することができます。
一つは、この野菜は他のものに比べてこういう成分がたくさん含まれているから、「健康や美容に良いですよ。」と積極的な効能を謳うもの。
もう一つは、この野菜は他のものに比べてこの成分が少ないので、「健康や美容に良いですよ。」という消極的な効果を謳うもの。
何れもマーケティングの世界では、使いふるされた手法の一つです。

相談者に科学的な根拠を求めると、大学の先生が論文を出していると言うので、
じゃあその論文を読ませて下さいとお願いすると、
「いや雑誌にそう書いてあった。」、「テレビでそう言っていた。」と、自ら論文まで読んだ人は意外と少ないのです。
特に生産者の方はこういう方が多い(^^;

企業の方は、流石に、スッと論文のコピーを出されるのですが、読んでみると??
単純にこれを食べると健康に良いという短絡的な見解など、どこにも書かれていない場合がほとんどです。
さっきの雑誌やTVは、その編集者やディレクターが都合よく論文の一部の表現を切り取っているに過ぎないんです。
顔をあげて相談者の顔を見ると、ニヤッと苦笑いしています。
それをわかった上での相談なのです。

最近、多く持ち込まれるのは、低カリウム野菜の案件。
腎臓病患者の方々にとっては、カリウムの摂取制限があるため、
比較的カリウム含有量の多い芋類や葉菜類は食べにくいんですね。
煮こぼしたり、水に浸せば、カリウム量は減るので問題なく食べらるのですが、
生だとそれだけでカリウム摂取量が多くなってしまい、ほかのものが食べられないことも。

そこで低カリウムレタスとかがクローズアップされているわけです。
確かに腎臓病患者の方々にとっては、有用で、喜ばれているようです。

ところが、ビジネスという視点からみるといくつかの問題があります。
一つは、低カリウムという機能性を持つから高く売れるという発想です。
カリウム含有量を限りなくゼロに近づけるとなると、
カリウムは植物の生育にとって不可欠な成分ですから(実それほど詳しくは解明されていない)
技術的にはそれなりに難しく、コストもかかるのでしょう。
けれど、腎臓病患者の方々は、実はそこまでは求めていない。
他の食品も安心して食べられるくらいのカリウム含有量になれば、特に問題はないわけです。

そのレベルのものなら、露地栽培でも比較的に安くつくれます。
施肥設計と収穫前の水切で、できちゃうんですね。
しかも、カリウムを減らすと硝酸態窒素も減るからエグミがとれて美味しくなる。

本当に腎臓病患者の方々のことを考えるなら、できるだけ安く提供すべきですよね。
だって、安くつくれるのだから。
商売とはいえ人の弱味につけこんで高く売るみたいに思われてしまうようなことは決して好ましくはないですよね(*^^*)

もう一つは、30万人の患者がいるから、売れるはずだという発想。
確かにマーケットは30万人いるんだけど、イコール顧客とはならないのです。
患者さんの中には、レタスが嫌いな人だっているし、毎日食べるわけではないですからね。
しかも、患者さんたちにどうアクセスして行くのか、そのコストは?と考えるとそんなに簡単ではないわけです。

こういうニッチな商品は通販向きなので、
ある通販会社の友人に聞いてみると、
「機能性野菜は売ってるんだけど、リピーターにはならないね。」とのこと。
その理由を考えてみると、
まず、即効性がない。
毎日、同じ野菜を食べる人はいない。
それを食べなくても健康にはなれる。
アハハ、考えるまでもない理由ですよね(^_^;)

FBで最近、野菜を食べると嵒(ガン)にならないという記事がアップされているのを見ました。
これに関しては、ずいぶん前から世界中で疫学的な研究がなされ、発表されています。
ですから、別に目新しい話ではないのです。

これも論文を読むと、野菜を600g食べるとガンにならないなんてどこにも書いていない。
他の因子をすべて排除した場合には、食べない人に比べてガンになるリスクが下がるということでしかないのです。
適度な運動もしなくちゃいけないし、バランスの良いで食事も必要だと書いてある。
しかも、医学的メカニズムはいまだに解明されていないのです。

まあ、野菜を出来るだけ食べようとは思うけれど(いまでも、既にそうだしね)、
このために何グラム以上必ず食べるという人はほとんどいないですよね(*^^*)

また、安全性をリスクマネジメントの面から見ると、
一つのリスクを下げようとすると、思わぬリスクが増大してしまうってことが多々あります。
特に、植物生理学の研究は他分野に比べて遅れているので、
一つの成分を極端に増やしたり、減らしたりした場合の影響が実はよくわかっていないのです。
(さも、すべてがわかっているかのように話す学者や生産者には要注意です(^_^;))

僕たち販売リスクを背負うものとしては、このリスクの有無のエビデンスが気にかかるところなんですね。
だから、なかなか、信じない(*^^*)
その点、小売業界は、割り切っているのでしょうか。
自分は信じてないのに、消費者には信じさせてしまうよう販促するのですから。

と、いうことで、機能性野菜のブームはあまり長くは続かないと思います。
みなさんも、しっかり自分で調べきって、よくよく考えてから取り組んで下さいね。

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